三菱地所株式会社 投資マネジメント事業部
今後 千明さん(M1707296)

三菱地所株式会社(以下、「当社」)の、女性を含めた多様な人材におけるダイバーシティの推進に向けた取り組みをご紹介させて頂きます。

はじめに~三菱地所の概要~

はじめに、当社グループについて概要をご説明させて頂きます。当社グループでは、総合デベロッパーとして国内外でまちづくりに関わる多様な事業を展開しています。その中でも投資マネジメント事業では、日米欧亜にアセットマネジメント会社を持ち、グローバルな資産運用ニーズに対応することで、世界30ヵ国、950社超の年金基金・機関投資家・一般事業法人および個人投資家様より約3.9兆円の不動産運用を受託させていただいております(2021年9月期末時点)。

日米欧亜の各拠点について簡単にご紹介させて頂きますと、日本国内では、三菱地所投資顧問にて、国内最大規模の運用資産を持つ私募REITおよび物流施設主体の上場REITなどの幅広い商品を運用しています。加えて、JREITのパイオニアであるジャパンリアルエステイトアセットマネジメントでは、オフィス特化型上場REITを運用しております。また海外においては、米国、欧州、アジアに拠点を設け、ローカルな知見・実績をもとにアセットの取得・運用を進めております。

三菱地所グループのDiversity & Inclusionについて

それでは、当社グループの女性を含めた多様な人材におけるダイバーシティの推進に向けた取り組みについてご説明させて頂きます。当社グループでは、人材・働き方の多様性に配慮することや人権を尊重することは、経営や事業を行う上で重要な課題であるとの認識から、「三菱地所グループ行動指針」において、「人権・ダイバーシティの尊重」「一人ひとりの活躍」を掲げ、その着実な実践に向け、取り組みを推進しています。

具体的には、女性管理職比率目標(2030年:10%)及び管理職候補となる係長級社員に占める女性比率目標(2025年:30%)を策定するとともに、育休制度や退職者再雇用制度等人事制度の観点からも、女性がライフイベントにより離職することなく働き続けられ、より活躍できる環境整備等を進めています。また、育児と仕事を両立しやすい職場環境の実現には、男性育児休業取得率の向上も重要であると考え、2030年度までに男性育児休業取得率100%の目標を掲げております。

また、ワークライフバランスへの取り組みとして、社員一人ひとりがいきいきと働き活躍するためには、個性や価値観を尊重し、仕事と暮らしのバランスが取れていることが大切だと考えており、当社では多様な働き方を選択できるようにさまざまな制度および支援を進めています。

<働き続けられる環境づくり(制度)>

  • 全社員のフレックスタイム制度、テレワーク制度、育児や介護に関する休業制度や短時間勤務制度、時間単位有給休暇制度など
  • 育児休業取得中および復職後一定期間内の女性社員に対し、仕事と育児の両立やキャリア形成に資する情報提供の場(座談会、講演会等)を開催
  • 配偶者の転勤などを理由に退職した社員で、一定の条件を満たす場合には再雇用の申し込みが可能
  • 短期(1~2年程度)の配偶者の転勤に帯同する場合、休職が可能
  • 通常は転勤のない職種の従業員が、配偶者の転勤等(国内に限る)を理由に転居先エリアへの異動を希望する場合、組織運営上実現可能な場合に限り、当社グループ内での転勤が可能

<仕事と子育ての両立支援>

  • 社員の仕事と子育ての両立については、次世代育児支援対策推進法に基づく「一般事業主行動計画」を策定し、子育てを支援する制度の充実などに取り組んでいます。これにあたり、2017年度には「子育てサポート企業」として厚生労働大臣の認定(くるみんマークの認定)も受けています。
  • 育児については、契約託児所での一時預かりに加え、2018年度からは企業主導型保育施設の自社運営も開始しました。ベビーシッターの費用の補助、社員の保活(保護者が子を保育所に入れるために行う活動)を支援する専門窓口の設置なども行っています。これらの制度については、社内ネット上に設置した妊娠・出産・育児情報サイトを通じて情報を提供しています。

<仕事と介護の両立支援>

  • 家族を介護しながら働く社員の支援にも取り組んでいます。介護休暇や介護のための短時間勤務制度のほか、介護ガイドブックの発行や、社内での介護セミナーを通じて、介護に関する情報も提供しています。

以上のように、当社では活力のある職場づくり、多様性を尊重し合う職場づくり、働きやすい環境づくりなど、さまざまな角度から環境整備に取り組んでおります。また、当社の本社オフィスでは柔軟で求心力のあるワークプレイスを実践し、アセット開発に資する実証実験などを進めております。

これからも不動産証券化協会の皆さまとの一層の連携をさせていただきながら、業界の発展に貢献をさせていただきたく思っております。最後までご高覧いただきありがとうございました。