スターアジア投資顧問株式会社
(スターアジア不動産投資法人の資産運用会社)
取締役兼財務管理部長 菅野 顕子さん(M2009506)

1日のスケジュール

08:30

オフィス到着

始業前のウォーミングアップ
朝刊、証券会社から送っていただいているアナリストレポートを読みながら、脳のエンジン稼働準備。
リート全銘柄の投資口価格の寄り付きを確認。
前日に新投資口発行の公表をしたリート、業績予想を発表したリート、借入れを発表したリートの借入れ条件の変化など、前日の適時開示内容が市場でどのように評価され、今日の投資口にどのような影響を与えるのか、自分なりに分析。さらには未明に公表されたFOMC決定に伴い、外国為替市場の動きも確認します。

09:30
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10:15

社内全体ミーティング

資産運用会社18名全員での週次の定例会議。
全体の目標の共有、連絡事項の他、保有物件60物件のすべてについての情報共有。物件の状況を把握できる重要な会議です。
月末の稼働率見込み、退去/入居の状況とそれらのテナントの業種、退去/入居の理由、リーシング活動状況、修繕、原状回復工事などの進捗、その他課題の共有です。期末も近づいてきたので、NOIの着地見込みを頭におきながら全員で情報を出し合います。

10:30
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11:00

取締役メンバーでのミーティング

法定の取締役会とは別に、取締役メンバーで自由な意見交換。将来に向けた議論

11:00
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11:30

物件ロールアップミーティング

取得候補物件について、今後検討を進めるかどうか、メンバーがそれぞれの角度から意見を出し合って議論します。
現地を見てきた人の意見はとても貴重です。不動産は「足をつかって、現地を見て」という基本が大事だと再認識。

11:30
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12:00

ミーティング議事録作成

朝に実施した社内全体ミーティングメモを見ながら、改めて議事録を作成します。一見重複している業務に見えますが、
改めて議事録を作成することにより、頭に叩き込まれ、どんなときでも物件の直近の状況が頭に浮かび、質問されたときの回答に瞬発力が生まれます。

12:00
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13:00

グループ会社のメンバーとランチミーティング

会議室にそれぞれランチを持ち寄って、グループ会社のメンバーとランチミーティング。
毎回議題などは決めていなく、売買マーケット、賃貸マーケット、アセットタイプ、エリアなど考え方を意見交換したり、将来的な話を含めて自由な議論。

13:00
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15:00

プレスリリースドラフト作成

この先、数件のプレスリリースを予定。各担当から各種契約書などの資料をもらい、ドラフトを作成。物件説明の文章を書く時間は、エンジンフル回転、脳みそフル回転、集中できる時間です。やろうと思えば永遠にやってしまうので、今日は2時間と決めて取り掛かります。明日フレッシュな頭でもう一度取り掛かり、ブラッシュアップする予定

15:00

他リートの適時開示の情報を確認

この日は決算短信や決算説明会資料が公表されているので、時間をかけてじっくり確認。他リートの決算説明会資料の説明切り口が勉強になります。物件取得、借入条件など、読み込めば見えてくるものがあります。

緑茶を飲みながらちょっと休憩。
先ほど終わった金融政策決定会合についての黒田総裁の記者会見を確認。コロナウィルス変異株の感染拡大や原油高の影響、消費者物価への波及などについてどのように見ているかを確認し、翌日以降の東証REIT指数にどのような影響があるか、自分なりに筋道を考えます。

16:00
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17:00

機関投資家とZOOMでミーティング

ESG対応についてミーティングの申し入れがあり、サステナビリティ推進部長に同席を願い、ミーティング。ここ数年でESGに関する質問が急激に増えたことを改めて実感しました。

17:00

IR手元資料の手直し

先ほどの機関投資家とのミーティングでの質問事項を受け、
データを整理して、IRミーティング時の手元資料の手直しをします。

19:10

本日の業務終了

帰る前にもう一度、他リートの適時開示が公表されているかを確認。
オフィスに残っているメンバーのうち、おなかをすかしているメンバーがいたので、オフィスのある愛宕グリーンヒルズ内の中華屋さんで、4人でちょっと1杯飲みながら餃子とホイコーローを堪能。

スターアジア不動産投資法人について

2016年4月に上場した総合型リートです。東京圏を中心としたアセットタイプ分散型のポートフォリオを構築し、2022年1月現在では、オフィス、商業施設、住宅、物流施設、ホテルを合計60物件を運用しています。
資産運用会社はスターアジア投資顧問株式会社で、投資運用部、サステナビリティ推進部、財務管理部の3つの部署とコンプライアンスオフィサーで構成されています。上場来、スターアジアグループの運用資産をベースとした外部成長と、抱負な経験とノウハウを持つ資産運用会社による内部成長の追求により、着実に成長し、資産規模を上場時から約2.9倍の約1,796億円(取得価格ベース)としました。投資主利益第一主義追求のための施策として、「既成概念にとらわれない」アクティブマネジメントを継続的に実行しています。

AM業務の面白みについて

一般的に「AM業務」とは、運用資産の運営管理が主業務ですが、Jリートは不動産運用でありながら金融商品です。財務管理部である私にとっての最重要課題は「株価の維持向上」と位置付けています。金融マーケット、他リートの投資口価格やコーポレートアクションを比較検討しながら、日々の業界全体の変化を察知してIR戦略を立案することで、自分自身の成長にもつながっています。
さらには、不動産証券化協会認定マスターの資格取得によって、金融、会計、税制側面のみならず不動産管理運営に関連する知識を体系的に学んだことにより、リート運営に関してあらゆる側面からの議論に参加できるようになりました。